【日程】2018.10.28
【場所】谷川岳 衝立岩 中央稜
【メンバー】Ken、 Mika、Mitsu
【種別】アルパインクライミング
【目的】一ノ倉沢周辺の全貌を知る
(報告者:Mitsu)
数年前から計画するも雨やその他の理由で行けていなかった衝立岩 中央稜。
ようやく行くことができました。北アが主体の私たちは谷川に来る機会は多くなく一ノ倉沢周辺の情報を探るにもちょうどいいルートです。
前夜泊で土合まで入り前日はささやかな宴会を行った。多少飲みすぎた感は否定しませんが翌日に響かないようにほどほどに・・・
AM3:00起床
4時出発する予定でしたが前日からちょっと体調が怪しかったのですが、ここに来てまともに動けないくらいな状態・・・節々は痛いし、寒気はするし、確実に熱がある感じ。食欲もなくせっかく作っってもらったカップラーメンも2口くらい食べたが吐きそう・・・
ごめん、もう少し横にならせてほしいとお願いして出発予定の4時ころまで・・・
う~ん、よくならない、KenとMikaに「2人で行ってきていいよ・・・」というと、「じゃ、帰るぞ!」
「・・・」まじ?ここまできて僕だけならまだしも、みんな行けないなんて・・・それは困った。
多少迷惑掛けるの覚悟で、動かない身体に鞭打って出発することに決めて、4:45に予定より45分遅れで出発。
滅多に人に荷物を持ってなんて言わないが今日は特別、ロープの負担がきつくKenにお願いして歩き始めた。それでも、歩き始めてすぐはいつものみんなのペースについていけない。それなのにペースを落としてくれない・・・この人たち、まったく病人にやさしくない・・・鬼だ・・・
そんなことをブツブツ言いながらも、一ノ倉沢出合くらいまで来ると薬が効いてきて多少は歩けるようになった。
一ノ倉沢周辺にはこの時間でも既に人がたくさん・・・
まじかよ、とんでもない渋滞かなぁ・・・と嫌な予感がしたが紅葉真っ盛りなこの辺の写真を撮ろうと写真家の方々がほとんどでした。
雪のない時期はみんな初めてということで若干、巻き道をしくじったもののそんなにロスすることなくテールリッジまで・・・
ここの懸垂は支点はしっかりしているもののドロドロで不快指数MAX!
ようやくテールリッジの末端に到着。
雪のない時期のここまでのアプローチはちょっと面倒だし、帰りのことを考えると嫌になる・・・
存在感抜群な衝立岩が呼んでいる。
それでも、身体が思うように動かずのんびりマイペースに歩く
紅葉が綺麗だったよ。
先客が1パーティだけ。荷物がデポしてあったが2人パーティだろう。
テールリッジでガイドP?らしき団体さんがいたが想像したとおりに南稜に向かった。
後ろからも来る気配はなくほぼ貸切な予感。(結局、この後は誰も来ず貸切)
登ってきたテールリッジが美しい。
それにしてもすごいスラブだなぁ・・・
1P目 Ⅳ 40m
せめて1Pくらいは・・・ということでKenのリード。
本当にⅣ級あるのか?体感はⅢ級、岩もがっちり安定しているわけではないが穂高の変なところと比べると不安は少ない。
本チャンであまりビレーすること無いけど・・・たまにはね。
近い近い・・・
汚いものが現れましたが、チャンネルはそのままで・・・
1P終了点では和やかな感じ。それでも私はリードしてないのでアドレナリンも出ず・・・
いまだ、調子は上がらず・・・
※写真がなくて申し訳ないですが、
2P目 Ⅱ 25m
左に数歩トラバースしてルンゼ上を上がってくピッチ
ここはMikaがリード。
たしかにⅡ級程度だが土、岩もボロボロ体感では1P目よりある意味怖いのでは?
3P目 Ⅳ 25m
ここからはすべて私(Mitsu)のリードに・・・
このピッチもⅣ級はないないいとこⅢ級程度、特に印象はないが高度感がでてくるピッチなので気持ちいい。
3PをフォローであがるKen
4P Ⅴ- 核心ピッチ
3Pの終了点は分かったが、短かったのでもう少し上まで・・・なんて欲をかいたのが失敗。
突然ロープが重たくなったのでちょっと安定したところでピッチ切ってフォローを上げて途中から4P目の途中から仕切りなおして上がった。
残念ながら核心部の写真は撮れずゆくゆく動画アップします。
核心はチムニーちっくな箇所。
バック&フットでジリジリ上がる。う~ん難しくは無いけどこういう総合格闘技が慣れていない人だと結構難儀すると思う。ちなみに私はこんな何でもありな総合格闘技は大好きなのでそれほど難しくは感じなかった。ちなみにこのあたりまで来るとアドレナリンが放出されるので具合が悪いのは、全く忘れてました。
5P 目 Ⅲ 25m
写真ではすごいところ登ってそうだけど、超カンタン。
Ⅲ級?・・・まぁ、あるということにしよう。
6P目 Ⅲ+ 40m
出だしはじめじめ、鬱蒼としてるが1段上がると超快適!
とっても気持ちいいピッチだったよぉ~
6p目の終了点間際。高度感が抜群
記念撮影!
ここから上はⅡ程度のほぼ歩き。記録ではこの辺から降りる人も結構いる。
時間的には間に合うけど、頭から北稜懸垂すると時間もかかりそうだし、後ろも来ていないし、そもそもこの上いっても楽しそうじゃないし・・・消化試合のために行っても・・・
ということでここから懸垂で降りることに・・・
シュ~
懸垂はあっという間
6p目の終了点から1p目の終了点まではけんすいで3pで到着。あと1回でという時に問題発生…ロープが引けない…どこかに引っかかっている…
ここは、登り返しが大好物だというkenに行ってもらった…想像通り岩に結び目が引っかかっていたらしい。大汗掻きながらご帰還…kenさん、ありがとう!
お陰で、待たされてか体調が再び悪化…ガタガタ震えてきた…防寒着マックスにしてなんとかその場をしのぐ…
衝立岩を後にしてテールリッジを下る
危険なところは躊躇なく懸垂
最後の登り返し
ここまでくればあとは沢伝いに下降
衝立岩を振り返るそして、林道をテクテク歩いて無事に15時過ぎに下山。とりあえず、長年抱えていた宿題を片付けられてよかったよかった。
おしまい