2018.7.8 針ノ木岳(扇沢ベース周回コース)

Mountaineering

2018.7.8 針ノ木岳(扇沢ベース周回コース)

【日程】2018.7.8 

【場所】針ノ木岳(扇沢→種池山荘→針ノ木岳→針ノ木峠→針ノ木雪渓

【メンバー】Mitsu (会外)Matsu

【種別】縦走 

【目的】弛んだ身体に鞭打って Vol.2 

(報告者:Mitsu)

先日の鹿島槍日帰りで体力の衰えを感じたので、弛んだ身体に鞭を打って少し長めな山歩きに・・・

前日まで全国的に記録的な大雨でここ長野県も例外ではありませんでした。

「土砂災害警戒」なるものが発令されて県内も広い範囲で大雨となりました・・・そんな中「山に行くんかい!!」という話もありましたが、この日曜は昼前から天候は回復の兆しがあったので決行しました。ルートは扇沢から種池、新越、針ノ木、から扇沢に戻るというトレーニングにはもってこいのロングルート。

AM5時過ぎに出発

ちなみに、前日までの大雨のせいか駐車場には車は1台もありません。

少し登ると本日歩く予定の稜線が見えてきた

下を見れば扇沢。

時間のせいもあるが扇沢にすら車がほとんどない。

ケルン・・・

このあたりから雨がポツポツ降り始めるが、基本樹林の中なのであまり雨に打たれない。

なので雨具は着ずに歩けた。

ソラが明るくなって視界が開けると心地よい。

あるくあるく。

まずまずのペースで標高を上げる。最初の雪渓のトラバース

おそらくカットしていたのだろうが雨でシェイプされて見事なスプーンカットに・・・

程よく硬く3シーズンの靴ではなかなか、カッティングができない。

アイゼンは使わなかったが、結構やばかった・・・

雪に慣れない方、初、中級者はアイゼン履いた方が無難なレベル。

つづいてガレ場

なんとなくカットした後が残ってるが・・・

安全な状況ではない。さきほどよりはマシ、ピッケルあれば大丈夫かな。

慎重に慎重に・・・

振り返ればプチ雲海・・・

しかし、高層にも雲が広がる・・・

山荘下のコバイケイソウが割き始めていた。

今年は花咲くとしだから期待高まる。

誰もいない・・・小屋の方のみ・・・

爺ヶ岳は見えるが鹿島槍は見えなかった。

雲海の雲が徐々に厚くなってきた!

さぁて、ソラは徐々に明るくなってきたし、これから回復するはず・・・

長い長い稜線を歩きましょ!

青空も見えてきたよ!!

ナナカマドに花咲いた

秋には真っ赤な実と真っ赤な葉っぱで楽しませてくれる

登山道にはまだ雪が残る箇所も・・・

アイゼンの出番はなし

ん~

なんだっけ?

ショウジョウバカマだ!

アオイちゃーん!!

この稜線めっちゃ群生してますけど・・・こんなに群生しているの初めてみた・・・

しかし・・・遠いなぁ

登山道にちょくちょく出てくる雪。そして本日のお目当ては雲の中・・・

場所によっては油断禁物

徐々に成長する雲海・・・

ん?上がってきてない?

きっと気のせいだ、そういうことにしよう。

なんだ?コケモモ?だね♪

ツガザクラ

ゴゼンタチバナ・・・めっちゃ群生してますけど・・・

キヌガサソウ

個人的に、この花の形が好き

雨に濡れると透き通るサンカヨウ

もうここまで来たのか・・・

まだこれしかきていないのか・・・

シナノキンバイのお花畑

シャクナゲ!

写真撮り忘れたが、キバナシャクナゲも咲いてた。

岩小屋沢岳はさくっとスルー

ここでも、小屋の人以外はいない・・・

どんどん、ガスってきましたが気のせい?

この稜線は初めて歩いたが、もっとスッキリした稜線がつづくと思っていたが、鳴沢岳あたりまで(種池から)は結構藪っぽい印象、そして鳴沢岳直下あたりから岩っぽい箇所が増えていく。

難しくは無いが濡れているので慎重に・・・

今回付き合ってくれたのは会社の同僚のMatsu。

岩場はあまり歩かないということだったが、不安げなく快調に登る。

想像よりアップダウンはある・・・

鳴沢岳まではなんだかんだあっという間・・・

しかし、このガスどっかいってほしい。

鳴沢岳を過ぎればスッキリとした稜線がつづく。

眺望がほしい・・・

この先からさらにガス?が強くなりポツポツ降り始める。

まじかよ・・・

山頂前で雨が強くなって、風も強くなってきたのでレインを着る羽目に・・・

ここまで、登山者には1人も出会っていない。

だから写真を撮りあいっこ!

赤沢岳山頂から針ノ木方面の下りはガラガラでよくない、ましてや大雨直後なので不安定極まりない。丁寧かつ迅速に下って嫌な場所は早々に抜ける。

風がどんどん強まって雨は断続的に降ったりやんだり・・・

しかし・・・降ってる時間のほうが長い

この道大丈夫かなぁ・・・

そのうち、崩壊しそうだ・・・

上から見ると切れていないので恐怖感はあまりない。

見てるほうが怖い場所・・・

ついに女王現る!!

めっちゃ群生してますけど!!

水も滴るいい女

雨のしずくがたまらん

写真で見えるかな?

かなり向こうまで群生。すごい規模の群生でした・・・

ミヤマシオガマ

そして、この山行最大の難所はスバリでした。

雨は強まる・・・風も強まる・・・

濡れた身体に強風が打ち付けて寒い・・・

それに加えて、視界が50mくらいなのでピークが見えない精神的苦痛。

そしていつまで歩いてもピークにたどり着けない・・・

心、ボキボキに折られた気分で、二人とも無言でただただ登る。

毎回思うが・・・

「なんでこんな辛いことしてるんだろう・・・」

「もう2度と山になんか登るものか!」

って思うが、今回は本気で思いました。

ようやく、スバリ岳!

長かった・・・しんどかった・・・

しんどくて、しんどくて休憩して食べ物を口にするが・・・

風が強いのでやばい寒い。

このとき、既に右手がしびれ始めており動きにくい。

風をかわすが場所が無いので強風が襲ってくる。

ついには、身体が震え始めたのでやばいと思い、ろくに休憩もしないうちに動き始める。

そうするとすぐに震えはおさまったので、ゆっくりゆっくり止まらないように歩いた。

針ノ木まではあとちょっと

立山方面の視界がようやく開けた。下には黒部ダム

長かった稜線を振り返る

峠まではあとちょっと!

針ノ木岳山頂!!

ようやくここまで着ました!

なかなかしんどい山行でした・・・

さぁてトラバースが・・・

先日に小屋にここの状況を確認するTELした際に、しっかりと整備してあるから大丈夫!と言ってましたがこの雨で・・・

と思ってたら、案の定でした。

同行者は雪に慣れていないのでルート工作をしながらだったのでやや時間はかかったものの無事に通過。

一歩一歩丁寧に下ります。

峠に到着。

暖かいコーヒーを!

と思ったのですが、ヘリが飛ばす豆が品切れ中ということでインスタントコーヒーをいただきました。

さぁて、後は雪渓を下るのみ。

ここにきても晴れたりガスったりを繰り返す。

ノドのところは雪が薄く、沢を流れる水の音がしっかり聞こえてくる。

あっ・・・

同行者の片足が落ちた・・・

片足がはまった程度で済んだので、

落ちたり、濡れたりは無く、当然ケガも無かったので良かったですが、通過の際は十分注意が必要です。

いつものパターン・・・

下山すると晴れるやつ・・・

まぁ、今日もたくさん歩きました。

来週はいよいよ、楽しいことができるかな・・・

おしまい